TDKのLTO Ultrium 5データカートリッジが認証試験に合格

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大容量1.5TBのデータカートリッジを開発完了、生産出荷開始

2010年3月19日

TDK株式会社（社長：上釜 健宏）は、LTO（Linear Tape-Open）Ultriumフォーマットの第5世代にあたるLTO Ultrium 5データカートリッジを開発し、このたびLTO認証機関CVE（Compliance Verification Entity）の認証試験に合格、量産出荷を開始いたしました。

TDKは長年の記録メディア開発のエキスパートとして、常にテープ､カートリッジ設計の初期段階から各ドライブメーカーと密接な情報交換を行い、各記録フォーマットに最適な製品の開発を目指しています。このような中､この度LTO Ultrium 5データカートリッジが、LTO認証機関CVEの厳しい認証試験に合格することが出来ました。

クラウドコンピューティングの浸透によるデジタルネットワークの急速な発達、広がりによって、大規模データセンターなどのデータストレージシステムで扱うデータ量はいちだんと膨大なものになっており、いっそうの大容量、高速のシステムが求められております。LTOの第5世代にあたるLTO Ultrium 5は、1.5TB（2倍圧縮時は3.0TB）の大容量とともに、最大140MB/s（2倍圧縮時は280MB/s）という高転送レートを実現しており、まさに大容量データ時代が求める高速大容量サーバのためのデータストレージシステムとなっております。

その記録メディアであるLTO Ultrium 5データカートリッジは、大容量を可能にするために、12.65mm幅のテープに1,280本の記録トラックがあり（LTO Ultrium　4は896トラック）、またテープ厚を薄くして、より長いテープを巻き込む等、テープには一段と厳しい精度・性能・耐久性が要求されます。

今回､量産出荷開始されるLTO Ultrium 5データカートリッジには、記録メディアメーカーであるTDKが、これまでのLTO Ultriumテープをはじめとする磁気記録メディアの開発で培った最高度の磁性材技術、テープ化技術を投入｡専用に設計した高出力の超微粒子メタル磁性材の採用や、磁性塗膜厚をnmオーダーでコントロールする超薄膜2層塗布技術､高精度にサーボ信号を記録する専用のサーボライターの採用等により、LTO Ultrium 5フォーマットでのデータ信号の安定した記録／再生を実現しております｡

さらにドライブとのアクセスを確実に行うために、高精度なリーダーピン、ドラムの真直度を高めたリールハブなど、各部品の機能、精度を追求した高精度カートリッジ・メカニズムを採用しています。

これらにより、LTO Ultrium 5は、大容量･高速という時代のニーズに応える高耐久・高信頼のデータストレージメディアとなっております。

LTO Ultrium 5データカートリッジ仕様

• ※非圧縮時。2：1圧縮時は2倍になります。
• ※※結露しないこと。
• ※※※短期保存は6ヶ月までの､長期保存は6ヶ月以上の保存環境条件です。
  ・4,000A/m以上の周辺磁界にさらさないこと｡
  ・寸法仕様は公称値。
  
  *Linear Tape-Open、LTO、LTOロゴ、Ultrium、Ultriumロゴは、Hewlett-Packard､ IBM、Quantumの米国およびその他の国における商標です。

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